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【9月】わびさびとは

室町時代中期以降に「茶の湯」という「茶を立てて客人に供する作法」が確立してきました。これが豪華な茶器などを使ってする茶会と、そうでない茶会に分かれていきました。
千利休は「小さな草庵の座敷で粗末な道具を使ってする茶会」を大成させました。その中で、物質面における不足や、不自由を肯定し、簡素で静寂な生活を積極的に楽しむことが(わび)という概念が生まれました。
松尾芭蕉は、(さび)を「句の題材や表現方法に現れているものではなく、その句の対象を捕えている作者の心情に現れているもの」と表現しています。
その句を詠んだ人の心に、淡々とした心情がある場合に「さびのある句」と評価されたそうです。
もともとは違う観点から発祥してきたわびさび。いつのまにか「質素でありながらも、静けさや寂しさを感じるものなどを美しいと思うこと」という意味として使われるようになってきました。
例えば、季節の移り変わりを心静かに愛でたり、枯山水などの静の中にみられる優雅な動を感じたり。
物や情報が溢れている現代だからこそ、心静かなひと時を大切にしたいですね。

ちえのたねは、クリニックでも配布しています。お気軽にお尋ねください。